Flint Grove Labでは、渋谷区内の飲食店から毎週コーヒーかすと野菜くずを回収し、農場のコンポストで堆肥を作っています。市販の培養土だけに頼らず、自分たちで土を作ることが農場の基礎だと考えています。
コーヒーかすが堆肥に向いている理由 ¶
コーヒーかすは窒素分が豊富で、堆肥の材料として優れています。窒素は植物の葉や茎の成長に必要な栄養素で、コーヒーかすを堆肥に加えることで、土の微生物が活性化します。ただし、コーヒーかすだけでは酸性に偏りすぎるため、野菜くずや落ち葉など炭素分の多い材料と混ぜることが大切です。農場では、コーヒーかす1に対して野菜くずと落ち葉を2の割合で混ぜています。
コンポストの基本的な作り方 ¶
農場のコンポストは、屋上の一角に設置した木製の箱(60cm×60cm×80cm)を使っています。材料を投入するたびに、土を少量混ぜてかき混ぜます。週に2〜3回かき混ぜることで、空気が入り、微生物の分解が進みます。夏は分解が早く、2〜3ヶ月で堆肥になります。冬は分解が遅くなるため、3〜4ヶ月かかります。
コンポストで失敗しないための注意点 ¶
コンポストでよくある失敗は、水分が多すぎて嫌気性発酵になり、悪臭が出ることです。材料を投入するときは、水分が多い野菜くずには乾燥した材料(コーヒーかす、落ち葉)を混ぜて調整してください。また、肉や魚、乳製品はコンポストに入れないことをおすすめします。分解に時間がかかり、臭いの原因になります。
完成した堆肥の使い方 ¶
3ヶ月ほど経つと、材料の形がなくなり、黒くてふかふかした堆肥が完成します。農場では、この堆肥を培養土に20〜30%混ぜて使っています。堆肥を混ぜた土は、保水性と通気性のバランスが良く、植物の根が張りやすくなります。スターターキットの培養土にも、この堆肥を使っています。
都市農場における食の循環 ¶
飲食店のコーヒーかすが農場の堆肥になり、その堆肥で育てた野菜が定期便として家庭に届く。この循環を渋谷という都市の中で作ることが、農場を始めた理由の一つです。小さな規模ですが、食の廃棄を減らし、土に戻すという考え方は、都市農業の大切な側面だと思っています。
堆肥作りは、農場の中で最も時間がかかる作業ですが、土の質に直接影響する大切な仕事です。農場自家製の堆肥は、スターターキットの培養土として販売もしています。