屋上で野菜を育てることは、地面の畑とは少し違う条件があります。風が強い、水が蒸発しやすい、土の量が限られる。Flint Grove Labが2018年から屋上農場を運営してきた経験をもとに、始める前に知っておきたいことをまとめました。
屋上農場の最大の課題は「風」と「乾燥」 ¶
地面の畑と比べて、屋上は風が強く、土の水分が早く蒸発します。夏の東京では、朝に水やりをしても午後には土が乾いていることがあります。対策として有効なのは、マルチング(土の表面をわらや腐葉土で覆うこと)と、プランターの素材選びです。素焼きの鉢は通気性が高い分、乾燥しやすいので、屋上では樹脂製か木製のプランターが向いています。
土の選び方:軽さと保水性のバランス ¶
屋上農場では、建物への荷重を考えて土の重さに気をつける必要があります。一般的な園芸用培養土に、パーライトを2〜3割混ぜると、軽さと水はけのバランスが取れます。農場では自家製の堆肥を加えることで、保水性と微生物の活性を両立させています。市販の培養土を選ぶ場合は、「軽量タイプ」と書かれたものを選ぶと安心です。
日当たりの確認:季節によって変わる影の位置 ¶
屋上でも、周囲の建物や設備によって影ができる場所があります。農場を始める前に、夏至と冬至の前後で日当たりを確認することをおすすめします。特に東京の冬は太陽の角度が低くなるため、夏に日当たりが良かった場所が冬には影になることがあります。トマトやバジルなど日照を必要とする野菜は、一日6時間以上の直射日光が当たる場所に置くのが基本です。
初心者におすすめの品目:失敗しにくい野菜から始める ¶
屋上農場の初心者には、バジル、ルッコラ、ミニトマト、シソをおすすめしています。この4種類は比較的丈夫で、東京の夏の暑さにも耐えられます。特にルッコラは成長が早く、種まきから3〜4週間で収穫できます。逆に、きゅうりやかぼちゃは蔓が伸びてスペースを取るため、プランター栽培には向きません。
水やりのタイミング:朝が基本、夏は夕方も ¶
水やりは朝が基本です。植物が光合成を始める前に水を与えることで、日中の蒸散に備えられます。夏の暑い日は、夕方にもう一度水やりをすることで、根の乾燥を防げます。ただし、夕方の水やりは葉に水がかかると病気の原因になることがあるので、根元に直接水を与えるようにしてください。
屋上農場は、失敗しながら覚えていくものです。Flint Grove Labでは、スターターキットの購入者向けにメールでの栽培相談も受け付けています。まずは小さく始めてみてください。